エンツォフェラーリの憂鬱?

V8シリーズはエンツォフェラーリの憂鬱?

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エンツォフェラーリの憂鬱?

エンツォ・フェラーリ

フェラーリ社の創立者です。

市販車にも同名の 「 エンツォフェラーリ 」 というロードカーがあって、少々ややこしいですが。(笑)


エンツォフェラーリ画像
これがクルマのエンツォ・フェラーリ



エンツォ・フェラーリはそのすべてをレース活動のみに費やしました。

エンツォにとってストラダーレ ( 市販モデル ) の販売はレースを続ける上での一手段に過ぎなかった、とさえ言われています。

彼の目的はあくまでレース。

「 エンツォ・フェラーリはストラダーレ(市販ロードカー)の販売には全く感心が無く、それを買う人々をバカにしてた。実際、口に出してバカと言っていた。 」

などという衝撃的な記述もちょっとしたフェラーリ専門書なら簡単に見出すことができます。

実際エンツォは1969年6月11日にフェラーリのストラダーレ部門をフィアット傘下にしてしまい、以降ストラダーレの企画・開発より一切関知しなかったらしいです。

また、これより数年前の1967年に勃発したフォード提携問題も、発端はエンツォ自身がフォードに打診したのがきっかけとか・・・・。

やはりエンツォフェラーリはあくまでレース屋であり、クルマ屋ではなかったようです。

これは多くの自動車メーカーがレースをイメージアップ媒体や広告媒体として活動してるのに対し、雲泥の差があると思います。

しかしながらあまりにも狡猾であり、独断です。

エンツォは自分を経営者とは思ってなかったのでしょうね、社員の生活はどーするんだ?(笑)




そのフェラーリ・ストラダーレ、レースに勝つための努力には1ミリ単位のレイアウトにもこだわるが、ロードカーは承知の上での矛盾だらけの産物だった、とも言われてます。

コストや生産性を優先させてしまったレイアウト、顧客のニーズに媚びてしまったスタイルやエンジン。

フェラーリのストラダーレはスポーツカーとのしての資質を確信犯的に放棄して成り立ってたのかもしれません。

これらは理想主義のエンツォにとっては妥協の産物としてしか写らなかったことかもしれません。

・・・だから冒頭のような発言をしたのかな?(笑)




フェラーリ・ストラダーレを成功せしめたのはやはりフィアット社でしょう、エンツォフェラーリが生みの親ならフィアットが育ての親。

フェラーリのブランド性を大切にし、スポーツカーとしての資質を高めていったのは、フィアット社内フェラーリ部門の数多くの方々と思います。

それはもちろんエンツォフェラーリ自身の意に反した方向にもならなかったことと思います。




そして 「 12気筒以外のストラダーレはフェラーリとは呼ばない 」 とエンツォ・フェラーリが語ったとか語らなかったとかも言われてます。

なにかと揶揄されるV8シリーズは1973年に発表されたディノ308gt4に始まります。

その308gt4も1967年に登場したディノ206gtを祖としてます、あまりにも有名なあのディノです。

そのディノ206gtは2リッターV6エンジンで登場しました、これが2.4リッターになって246gtとなります、そして8気筒の308gt4へ。

さらに1975年に308GTBが登場します。

ここまで外見こそ違えど中身はほぼ同じ、エンジンこそ年々大きくなってますが車体構造もアシ周りもレイアウトもほとんど一緒です。

さらに排気量を拡大した1985年登場の328までこのレイアウトを引っ張ります。

結局1989年生産終了時までになんと23年間も基本的に同じレイアウトを引っ張り続けました。

ちょっと乱暴なまとめ方ですが、ここまでを第1世代としてくくれます。

ちなみにエンツォフェラーリが逝去したのは1988年。




1989年登場の348tb。

車体からレイアウトからほとんどの基本設計を新しくします。

その設計は1994年登場のF355にへ継承され、発展していきます。

このF355が生産中止される1998年までが第2世代。




そして1999年登場の360モデナ。

ボディ構造全部のアルミ化、ギアボックスレイアウト変更など基本設計が再び新しくなります。

ここからが第3世代といえそうです。

現行のF430は2005年からのデリバリー、360をより発展させたモデルになります。

あたかも308→328や348→F355への進化を見てるみたいのフェラーリ伝統のパターン。

歴史は繰りかえされる、ですかね。




また、MONDIALは独自の世界を形成しており、わりと稀有な路線を歩んでいます。

簡単に言うと、各2シーターモデルのパイロット的な役割をしてきました。

MONDIALに採用されたシステムが2シーターに反映される、そんなモデルが何代か続きました。




以下に年別フェラーリV8ストラダーレをまとめてみました、ラフな編集ですがある程度V8ストラダーレの歴史的な変遷が読み取れると思います。

また、筆者の独断で歴代スカイラインを国産車代表として列記してみました。

筆者はスカイラインと対比させると年式が理解しやすいのです。(笑)



gt4 / MONDIAL 308 328 348 F355 360MODENA F430 Others THEMA8.32 スカイライン
1973年 Dino 308gt4 ケンメリ
1974年
1975年 308GTB
1976年 308GTB
308GTS
1977年 Ferrari 308gt4 ジャパン
1978年
1979年
1980年 MONDIAL 8
1981年 308GTBi
308GTSi
R30
1982年 MONDIAL QV
1983年 308GTB QV
308GTS QV
1984年 288GTO
1985年 MONDIAL 3.2 328GTB
328GTS
7th
1986年
1987年 F40 8.32
1988年 MONDIAL t
1989年 348tb
348ts
R32
1990年
1991年
1992年
1993年 348GTB
348GTS
348Spider
R33
1994年 F355Berlinetta
F355GTS
1995年 348Spider F355Berlinetta
F355GTS
F355Spider
1996年
1997年
1998年 R34
1999年 360MODENA
2000年
2001年 360MODENA
360Spider
V35
2002年
2003年
2004年
2005年 F430
F430Spider
2006年 V36
2007年
※ スカイラインのモデルチェンジ年はかなり大雑把です。

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