|
8.32のエアコンパネル |
|
取扱い説明書には書いてありませんが、8・32のエアコンには故障状況を自己診断してくれる機能がついています。
知る人ぞ知るというウラ技的な自己診断機能ですが、8・32に限らず同タイプのパネルならテーマはもちろんの事、ランチア各車やアルファロメオなんかにも通用する車種があるそうな。
ちなみに8・32のエアコンは信頼度の高い日本製です。
エアコン本体がサンデン社製、コントロールパネルはアルプス電気社製らしいです。
|
|
|
|
自己診断スタート |
0(ゼロ)なので正常です |
故障箇所があると表示されます |
自己診断させる方法はいたって簡単、パネル左上端にある 「 ECON 」 と右下端にある 「 VENT 」 の2つのボタンを同時に押すだけです。
ボタンを押すとすべての発光ダイオードが点滅し、各機能を点検してくれます。
実際にはぶおお〜っと風が噴出し、温・冷風やらエアコンのON−OFFやら風量の強弱やらを勝手にしてくれます。
同時に各ランプがチカチカチカと点滅して診断終了です。
表示窓に診断結果が表示されて終わります。
表示窓には故障状況に応じた数字、およびコードが表示されます。
診断直後にはまず故障箇所の個数が表示されます、数字 「 0(ゼロ)」 なら故障のない正常状態、数字1、2、3などは故障の数です。
この状態より 「 VENT 」 を押すことにより、順次故障箇所対応コードが表示されます。(画像一番右)
診断モードを終了するには「 VENT 」を押すと、通常の状態になります。
以下にそのコード表を記載します。
|
部位 |
故障状況 |
コード |
正常状態 | 0 |
内気温センサー | センサー回路ショート | 1C |
センサー回路断線 | 1U |
外気温センサー | センサー回路ショート | 2C |
センサー回路断線 | 2U |
ブレンドエア温度センサー | センサー回路ショート | 3C |
センサー回路断線 | 3U |
コンプレッサー用リレー | リレー回路ショート | 9C |
リレー回路断線 | 9U |
ブレンドフラップモーター | 配線の逆接続 | 5C |
作動不良 | 5U |
エアーフラップモーター | 配線の逆接続 | 6C |
作動不良 | 6U |
吸気フラップモーター |
配線の逆接続 |
7C |
作動不良 | 7U |
ブロアーファンモーター | 電圧不足 | AC |
ファンモーター、あるいはスピードレギュレーターの不良 | AU |
ブロアーファン スピードレギュレーター | 電圧不良 | EU |
ということで、上画像右の 「 9U 」 は、リレー回路の断線が考えられます。
コード表全体を見ると雰囲気がわかるのですが、この自己診断はあくまで電気的なトラブルの診断をするだけで、フラップギアの破損などのメカニカル・トラブルは検出できないようです。
まあ、そんなアマくないってことですね。(笑)
最後にこの自己診断機能の記述は取扱説明書には掲載されて無いものの、8・32のワークショップマニュアルにはちゃんと記載されてます。
マニュアルには英語版と日本語版(オートザムが和訳したもの) があるのですが、両方とも記載されてます。
けれどもその記載記述が 「 AUTOとVENTを同時に押す 」 と、誤って記述されていますので注意してください、これでは自己診断機能は働きません。
|
|